住宅会社のDXはオフィスレイアウトから始めよ|フリーアドレスが業務効率を変える理由
DXと事務所改装のすすめ
── フリーアドレスは“働き方改革”ではなく“業務設計”である
私は代表時代、何度もオフィスレイアウトを変更してきました。
学生時代、試験前夜になると机を片づけるタイプでしたから、
もしかすると経営がうまくいかない理由をレイアウトのせいにしていたのかもしれません。
雑談はさておき、本題です。
今日は「DXとオフィスレイアウト」について書きます。
オフィスは“人を集める装置”である
少なくとも私は、雑然として不潔で、見た目の悪い場所では働きたくありません。
世の中には無数のオフィスがあります。
その中から、わざわざ乱雑な職場を選ぶ理由はない。
都会ではおしゃれなオフィスも増えましたが、
地方の住宅会社ではまだまだ少数派でしょう。
良いスタッフを集めたいなら、
オフィスの見た目に無頓着であってはならない。
採用強化を語りながら、
事務所が昭和のままでは説得力がありません。
ケーブルが散らかる会社は、思考も散らかる
電話、パソコン、モニター、LAN、充電ケーブル。
当社では1台のPCに2台以上のモニターを接続していました。
電源、モニターケーブル×2、LAN。
これだけで最低4本。
そこに固定電話や充電ケーブルが加われば、
デスクの上下は絡み合った配線だらけになります。
オフィス改装で最も重要なのは、
実は「ケーブル処理」です。
配線をどう隠すか。
どう見せないか。
ここを設計せずにレイアウト変更は語れません。
住宅会社の仕事は“固定席”と相性が悪い
住宅の仕事は一人では完結しません。
営業、設計、コーディネーター、監督。
チームで動きます。
しかも、複数プロジェクトが同時進行。
昨日はAさんと密に打ち合わせ、
今日はBさんと密に。
チームは流動的です。
そのたびに会議室へ移動し、
パソコンを持ち、資料を持ち、サンプルを持ち…。
移動と片付けに無駄な時間がかかる。
この業界において、
固定席は本当に合理的なのか。
フリーアドレスは“コミュニケーション装置”になる
フリーアドレスを導入すれば、席順は流動的になります。
話す相手が固定されない。
偶発的なコミュニケーションが生まれる。
社内の空気が動く。
社員がイキイキする。
これは実感としてあります。
ただし、ここで勘違いしてはいけない。
フリーアドレスは家具の問題ではありません。
フリーアドレスを実現するにはDXが不可欠
DXはツールです。
ハサミのようなものです。
紙を切るなら役立つ。
折り紙をするために持ってきても意味がない。
フリーアドレスを実現するには、
どこでも同じ業務環境を再現できなければなりません。
そのためにDXを使う。
順番を間違えてはいけない。
ノートPCだけでは不十分。鍵は“環境の共有”
もっとも簡単なのはノートPCでのフリーアドレスです。
しかし現実はどうでしょう。
スマホ、タブレット、資料。
重たいバッグにさらにノートPC。
これを全員に強いるのは現実的か。
そこで出てくるのが「シンクライアント」という考え方です。
PCの環境を一箇所に集約し、
どの端末からでも同じ環境にアクセスする。
各デスクに小型PCを置けば、
好きな席から“いつもの自分の環境”を呼び出せます。
ここまで設計して、
初めてフリーアドレスは機能します。
働き方を変えるなら、DXは避けて通れない
働き方を改善したい。
社内の効率を上げたい。
そう考えた瞬間から、DXは外せません。
最近、社内SEを置く会社が増えているのも当然の流れです。
レイアウト変更は、
単なる模様替えではありません。
働き方そのものを設計すること。
それがDXと事務所改装の本質です。
オフィス改装で注意すべき3つの視点
最後に、私が重視してきたポイントを整理します。
現場担当者は日中ほとんど社内にいない。
営業担当者は打ち合わせ室や外出が多い。
顧客動線とオフィス動線は設計すべき。
来客があったとき、
オフィスが丸見えになるのか。
どの動線を通るのか。
ここまで設計できて初めて、
「改装」と言えます。
後編では、
オフィス改装によって得られた具体的メリットを共有します。
オフィスは経費ではありません。
経営戦略です。
続きでお話しします。