人手不足に悩む中小企業へ|求職者が集まる会社になるための基本設計

■ 人手不足に悩む会社ほど「欲しい人材像」が似ている

「人手不足」

多くの経営者が、この問題で悩んでいると思います。
即戦力になる中途採用がほしい。
できれば若い人がいい。

こう考えていませんか。

実は、これを考えているのは自社だけではありません。
多くの会社が、同じ条件で人を探しています。

住宅業界でいえば、営業職や工務は慢性的な人手不足です。
しかもこの業界は、人が業界内で流れやすい。

住宅会社を辞めた人が、別の住宅会社に行く。
この流れがあるからこそ、「辞めても次がある」と思われやすい。
それだけ、採用競争も激しいということです。


■ 人手不足を解消したいなら、求職者が集まる仕組みが必要です

だからこそ、経営者が考えなければならないのは
「どうやって人を探すか」ではありません。

求職者が集まりたくなる仕組みを持っているか。
ここです。

例えば、若い人の立場で考えてみてください。

給与テーブルがない。
人事評価の仕組みもない。
休日の予定も曖昧。

そんな会社に、行きたいと思うでしょうか。

人手不足を嘆く前に、
まずここを見直す必要があります。


■ 年間休日が曖昧な会社は、それだけで不安に見えます

特に多いのが、休日の設計が曖昧な会社です。

例えば、年末年始の休業予定がギリギリまで決まっていない。
就職条件に「年間休日○○日」と書いてあるのに、
お盆休みや年末年始休暇の日程が年度の初めに決まっていない。

これは、求職者から見るとかなり不安です。

なぜなら、土日祝日の数は毎年同じではないからです。
元日が何曜日かによって、年間の休日数は変わります。

たとえば、年間休日が120日の年と119日の年があるとします。
この差は、労働日数にそのまま影響します。

月給が300,000円の場合で考えると、こうなります。

365日 − 120日 = 245日勤務
年間労働時間 1,960時間
時給換算 約1,837円

365日 − 119日 = 246日勤務
年間労働時間 1,968時間
時給換算 約1,829円

たった1日の差でも、実質的には時給が下がることになります。

私は社労士ではありませんので、制度面の細かな話をここで断定はしません。
ただ、少なくとも言えるのは、
年間休日を一定に見せるなら、毎年きちんと設計しておかなければならない
ということです。

うるう年への対応まで含めて、見直せているでしょうか。


■ 求職者は「条件の中身」を見て会社を絞っています

話を戻します。

求職者は、就職先を選ぶときに
次のような項目を見ています。

・年間休日
・昇給制度
・人事評価制度
・働く環境

これは特別な話ではありません。
ごく普通の比較です。

しかも今は、人材不足の時代です。
若くて優秀な人材ほど、選ばれる側ではなく、選ぶ側に回っています。

会社が人を選ぶ時代ではなく、
会社も選ばれる時代になっています。


■ 商品が良いだけでは、人は集まりません

もちろん、住宅会社であれば
商品である住宅が良いものであることは最低条件です。

ただ、それだけでは足りません。

住宅が良い。
でも、職場が雑然としている。
評価制度が曖昧。
休日も読みづらい。

これでは、優秀な人材は集まりにくい。

人手不足を解消したいなら、会社の土台を整えることが先です。


■ 中小零細企業ほど「1人の質」が経営に直結します

中小零細企業にとって、1人の能力はとても重要です。
人数が少ないからこそ、1人の影響が大きい。

だからこそ、
少しでも優秀な人材が集まってくれるように、
ベースの部分はしっかり作っておく必要があります。

採用は運ではありません。
人が足りなくなってから慌てるものでもありません。

人手不足を解消したいなら、まず「この会社なら安心だ」と思われる土台を整えること。
私は、そこから始めるべきだと感じています。