中小工務店が新卒採用を始めるべき理由|ダンゴ状態から抜け出す経営戦略

■ 3人の会社に「新卒採用」という発想はなかった

私は祖父が創業した会社の3代目です。
父から事業を承継した頃、社員は私を含めて3名でした。

叔父が一人。
中途で採用した男性が一人。

たった3名です。
当然、採用は一大事でした。

手が足りなければ採用する。
辞めたら次を探す。

その程度です。

リクルートやマイナビから営業を受けても、
私はこう答えていました。

「新卒なんていらない」

少数精鋭。
即戦力だけを集める。

それが正解だと思っていました。

■ 年商2〜3億の「ダンゴ状態」から抜けられない理由

経営経験を積むと、景色が変わります。

年商2億〜3億前後の住宅会社。
家族経営に近い体制。

逼迫しているわけではない。
でも、社員を増やす余裕もない。

社長は常に忙しい。

打ち合わせ
現場巡回
アフター対応
リフォーム
財務
人事

すべてを回す。

スーパーマンのような社長でなければ成り立ちません。

でも本音はどうでしょう。

「もう少し負担を減らしたい」

そう思ったことはありませんか。

■ 余裕ができたら新卒採用?それでは遅い

多くの経営者はこう言います。

「もう少し余裕が出たら新卒を考える」

違います。

新卒採用は“余裕ができてから”ではなく、“余裕をつくるため”にやるのです。

ここを間違えると、
いつまで経ってもダンゴ状態から抜けられません。

■ 中途は即戦力。でも“前職の流れ”も持ち込む

中途採用は即戦力です。

業界のしきたり
専門用語
仕事の流れ

ある程度わかっています。

しかし同時に、

サボり方
言い訳の仕方
前職のやり方

も知っています。

あなたの会社のやり方ではなく、
“前の会社のやり方”が身についている。

だから心のどこかでこう思う。

「前の会社はこうだったのに」

教えれば覚えます。
でも、一度染みついたものは簡単には抜けません。

■ 新卒は「あなたの会社」で育つ

新卒は違います。

社会のルールを、
あなたの会社のルールとして受け取ります。

会社の言葉
会社の流れ
会社のしきたり

それが「当たり前」になる。

もちろん全員がそうとは言いません。
人選は重要です。

しかし傾向として、
新卒はまっさらです。

■ 新卒がいると、会社の指示が変わる

もう一つ重要なことがあります。

中途には
「知っているだろう」と思って接してしまう。

新卒には
「知らなくて当然」と思って接する。

するとどうなるか。

指示が具体的になる。
説明が丁寧になる。
確認をするようになる。
修正方法まで教えるようになる。

新卒の存在は、会社の仕組みを整える圧力になる。

これが一番大きいのです。

■ ダンゴ状態を抜けるには、仕組みを変えるしかない

もしあなたが

今の忙しさから抜けたい
属人化を減らしたい
次のステージに進みたい

そう思うなら、
会社の仕組みを変える必要があります。

新卒採用は、その具体的な一歩です。

■ 新卒採用は「媒体」の話ではない

最後に。

新卒採用は
マイナビやリクルートのページ作成の話ではありません。

もちろん媒体は有効です。

しかし本質はそこではない。

大切なのは、

会社としてのルール
仕組み
働きやすい環境

これが整っていなければ、
新卒も中途も定着しません。

新卒採用は、会社の未来を設計する経営判断です。

今いらない、ではなく。
今こそ、です。